2016年09月23日

記念館えぞりす食堂おしながき   森中来美

何はともあれクルミ、クルミ その5:食べ主はだれ?

さて、これは誰が食べたくるみでしょうか?

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正解はこの方たちです。

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記念館ではりすたちの他にねずみもくるみを食料としています。ねずみが食べたくるみの殻には、表と裏に丸く穴が開いています。体が小さなねずみにとって、りすのようにくるみを前足で持ち上げて食べるのは大変なことでしょう。そのためくるみを押さえつけて穴を開けて食べているのではないかと想像しています。それにしても中身を残すことなくとても上手に食べてあります。
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熟練りすの食べガラは見事な二つ割です。でも子りすや、大人りすでも時々は失敗してメチャクチャ割になっていることがあります。
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失敗しちゃった、、、

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時にはこんなイレギュラーな食べ方も・・・ねずみ式のお試し?
この時はまだくるみが未熟で皮が剥ぎにくかったからかもしれません。

ちなみに、食べガラは簡単に見分けがつきますが、殻を削っている時の音は全く区別がつきません。音が聞こえる方向が上方ならりす、草深い地表近く、あるいは池周辺の湿地からならねずみ、ということになるでしょう。

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おまけ
お月見のくるみ団子

☆次回はくるみの貯食のお話です。☆

飛び出し注意

このところ、記念館周辺でリスの道路横断が激しいです。道路の渡り方をみていると、リスの動きの予測はとても難しいです。

一番危険なのは、道路の端にじっとしていたかと思いきや、車が近づく最悪のタイミングで悠々と飛び出すというパターン。これは皮肉にも車が徐行している時に多く、リス側では人馴れした成獣に多い行動です。このケースの事故防止には、道路脇をウロウロしているリスを見つけたら少し離れた場所で一時停止するのが最も効果的です。そしてリスがその場を離れるまで見守ります。しかし後続車など状況的に難しい場合もあり、悩ましいところです。

一方、ダルマさんが転んだ方式に、動いては止まるを繰り返し、渡りきろうというところで突然きびすを返したりするパターンがあります。これは子リスや用心深い性格の個体に多い行動です。比較的ドライバーから見つけやすくはありますが、やはり完全に渡り終わり落ち着くまで見守るにこしたことはありません。

また、リス同士で追いかけあいになり、2頭続けて猛スピードで飛び出す可能性もあります。これは完全に予測不可能なので、横断多発地帯を走行する場合は最初から徐行していただくことが望ましいと考えます。

ドライバーの方は、ぜひ一度、道路を渡るリスの動きを想像し、運転中どうするかシュミレーションしてみて下さい。きっと事故防止の助けになると思います。

posted by 管理人 at 19:33| 森中 来美

2016年08月22日

記念館 えぞりす食堂おしながき     森中 来実

何はともあれクルミ、クルミ その4:りすの歯のひみつ
 
りすたちは生後10週目あたりからくるみを割りを始めて、生涯それを繰り返します。人間が割ろうとすると特別の道具が必要になるほど硬いくるみの殻。
そのようなものを割り続けることができるのは、りすたちの歯がそれに適した仕組みを持っているからです。
りすの仲間は、上下二本ずつの前歯が生涯伸び続けます(りすの他にもネズミの仲間など、いわゆるげっ歯類と呼ばれる動物たちの特徴です)。
硬い殻を日常に割っていると、いくら丈夫な歯でもさすがに磨耗してゆきます。でも大丈夫。歯根が健康であれば、削られた分、歯が内側から伸びてきます。
逆にくるみ割りや、樹の皮をかじるなどせずに歯を使わないでいると、歯が伸びすぎて深刻な事態になります(飼育下のげっ歯類は実際にこのようなトラブルに見舞われることが少なくありません)。
自然には無駄なことがなく、本当に良くできているなと感心させられます。
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歯がオレンジがかっていますが、これは歯磨きをサボっているからではありません。
歯の表面のエナメル質が形成されるときに体内の銅などがカルシウムと一緒に取り込まれるためで、健康な証拠です。 カルシウムが不足すると透明になります。

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普段の華奢で可憐?な顔つきからは想像できないくらい口が大きく開きます。
りすたちは大変発達した咬筋(噛むための筋肉)を持ち、それは顎から目の下にまで及びます。
これは他の哺乳類には見られない特徴で、伸び続ける前歯と共に、くるみ割りに適した生態といえるでしょう。
 
■次回はくるみの食べ殻から食べ主?を見分ける方法をお伝えします☆
 
【餌付けについて考えてみませんか】
お盆休みには記念館に多くの観光客、りすたち目当てのカメラマンが来られました。
しかし、残念なことヒマワリの種などを園内のあちこちに置いたり、くるみを手渡しであげようとされる方も見受けられました。
人間と野生動物の距離が近づきすぎると、双方にとって必ず良くない結果を招きます
(ネット検索すると様々な記事が出てきます)。
人間に馴れすぎたリスは思わぬ事故にあったり、住宅地に入り込み人間との摩擦が生じます。
また天敵に対する警戒心が薄れ捕食されやすくなります。
一人一人が餌付けについて知り、本当の意味でりすたちに優しい環境とはどのようなものかをご一緒に考えていけたらと思います。

posted by 管理人 at 22:02| 森中 来美

2016年07月27日

記念館 えぞりす食堂おしながき   森中来美

何はともあれクルミ、クルミ その3:くるみ食レポ!
 
りすたちがくるみを食べる時は、たいてい手近な、地面より少し高い場所へ移動します。これは地上性の天敵(キツネ、イタチ、犬猫など)に備えるためです。食べている最中は意外と無防備なので、地上性動物が近寄りにくい高所、あるいは少しでも周囲を見渡しやすい場所を確保します。
落ち着く場所に乗って腰を下ろしたら、くるみ割りの開始です。まず両前足でくるみを捧げ持つと、くるみの稜線に沿って前歯で削っていきます。上顎でくるみを支え、下顎を小刻みに動かして削ります。このときズィズィズィズィ、、、という独特の音が響きます。
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だいたい良い所まできたら、削った溝に前歯を差し込んでこじ開けます。うまくいけば、パカッと真っ二つに割れます。
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割れたくるみを重ねて持ち、上の方から食べていきます。

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片方食べ終わったら殻を捨て、残りの片方を食べます。

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殻の奥に入っている実も長い前歯を活かし上手に食べます。食べ終わったら殻をまたポイと捨てます。

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捨てた殻がたまたま小枝に引っ掛かり、りすさんもびっくり。

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「ごちそうさま!」 口元をきれいに拭います。
 
簡単なことのように思えますが、どの個体も最初から上手にくるみ割りができるわけではありません。子りすは一生懸命練習して、少しずつ上手になっていきます。
 
■次回はりすたちがどうして生涯、あの硬いくるみの殻を割り続けることができるのか、その理由をお伝えします!

posted by 管理人 at 06:44| 森中 来美

2016年07月09日

記念館えぞりす食堂 おしながき 森中来美

何はともあれクルミ、クルミ その2:クルミ剥き

8月もお盆を過ぎるとクルミの収穫期を迎え、りすたちは大忙しです。

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樹上でたわわに実ったクルミを収穫。

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子りすにとっては相当重たいものだが、果敢に手を伸ばす。

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落果したクルミは次第に朽ちて黒く変色する。たくさんのクルミに囲まれる光景はりすの楽園だ。りすたちが食用にするのは緑の実の中にある種子です。果肉は食べないのできれいに剥きます。両方の前足でクルミを回しながら口で剥ぎ取ってゆくのですが、その手さばき口さばきはとても見事なものです。ものの数秒できれいに剥き、几帳面な子は種子の表面に残ったすじ(ミカンのすじのようなもの)まで剥がします。

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この時期、りすたちの顔をよく見ると、口紅をつけていることがあります。これはクルミの果肉を剥くときにアクがついたためで、りすたちの表情も嬉しそうに見えます。時々、樹皮に口元をこすりつけて化粧落しをする様子も見られるので、注意深く観察してみて下さい。

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■次回はクルミの食レポです。お楽しみに!
 
【緊急速報】
心配していたことが現実になってしまいました。6月28日、梅本交番付近で1匹のりすが交通事故の犠牲になりました。私は現場にいなかったので詳細は分かりませんが、小学生の下校時間と重なり一時騒然となったそうです。多くの人はあの付近にりすが出ることを知らないのだと思います。ドライバーは国道を早く横断したいがためか、青信号と見るとかなりのスピードで交番横を通過していきます。自転車も結構な速度で走っています。これ以上犠牲が出ないよう、りすの生活圏内であることを知らせ注意を促す看板などの設置が必要ではないかと考えています。
また、この時期ひとり立ちをした若いりすが新天地を目指して移動します。イオン、伊達神社、山下町霊園付近など、市内全域思わぬところで道路を渡ります。早朝および夕方19時前でも活動します。どうか安全運転をお願い致します。
 
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posted by 管理人 at 08:20| 森中 来美

2016年06月15日

記念館えぞりす食堂 おしながき (森中 来美)

  動物にとって食べることは生きることそのもの。食の視点からりすたちの生活を覗き見ると、その豊かさとシンプルながら合理的な暮らしぶりに驚かされます。約3年半の付き合いの中でりすたちが見せてくれた生活を、まずは食を通して少しずつお伝えできたらと思います。

1 何はともあれクルミ、クルミ (その1)

   えぞりすにとっての主食、私たちのごはんにあたるものがクルミの種子です。クルミが実るのは8月下旬から10月いっぱい位ですが、クルミ種子は硬い殻に守られており、保存環境により1年以上日持ちします。そのため、りすたちは四季を通してクルミを食料とすることができます。                                                                 

  またクルミ種子は小さいながら良質な脂質、ミネラル、食物繊維などが凝縮されており、一度に多量の食物を摂る事ができないりすたちの生命を支えてゆく基本食として、大変優れたものといえるでしょう。

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桜の樹でクルミを食べるのはなぜか珍しい。

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9月初旬、ミズヒキの横で。待ちに待った新物のクルミ。

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食欲の秋はヒトもりすも同じ。

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しっぽを傘にしながらクルミを食べる。厳しい冬を越す大切なエネルギー源。

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クルミの発芽(5〜6月)。現在も筆者の庭で元気に育っている。

★緊急速報 6月15日★
ここ数日、びっくりドンキーさん、梅本交番付近に子りすが頻繁に現れます。食料となるニレなどが近くにあるからです。思わぬところにいるものです。お車の運転、駐車場ご利用の際はどうか充分ご注意下さい。

posted by 管理人 at 22:55| 森中 来美
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