2018年05月05日

******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ****** 何はともあれ、クルミ、クルミ おしながき番外編:飛び出し注意看板増設&リニューアル!!

開拓記念館周辺でリス飛び出し注意の看板設置を数年かけて進めております。今回は、記念館正門横の看板が経年劣化(3年半)による退色のためリニューアル、そして記念館に通じる住宅街小道沿いに大型看板(900*600)を新設いたしました。屋外耐性の強い素材で作りましたので10年近く使えると思います。皆さんの目にとまり、少しでもリスの交通事故が減るように祈っています。

看板設置を快く承諾くださった地主様、大型看板取付けを買って出てくださった不動産会社の社長さんに心よりお礼を申し上げます。

(新しくなった看板)

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(下が旧看板。微妙にデザインも違いますね。)

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(アパート駐車場看板の脚をお借りしました。)

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(この駐車場で雪の季節、リスの足跡を確認しております。)

posted by 管理人 at 13:16| 森中 来美

2018年04月13日

******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ****** 何はともあれ、クルミ、クルミ その16:くるみ拾いのきっかけ〜A芝生清掃によるくるみ廃棄問題

記念館のくるみがなくなってしまう2つめの理由は、園内の芝刈りと落ち葉清掃です。これらの作業は例年市が発注し数人のチームで行われます。落ち葉の季節には毎日のように清掃に来られますが、あれだけの面積を決められた時間内に作業しなければならないため、殆どの工程を機械で行っています。
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(ブロアーによる落ち葉清掃。かなりのパワーがありクルミも簡単に吹き飛ばされてしまう。)
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(ブロアー作業後は、まるで掃除機をかけたようになる。集められた落ち葉は除雪スコップで軽トラに積み上げ堆肥センターへ運ばれる。)

ていねいな作業に頭が下がりますが、いっぽうで芝生に落果したくるみも対策無しでは落ち葉と一緒に廃棄されてしまいます。リス観察初心者のころ、前日まであたり一面に転がっていたくるみが突然あとかたもなくなり驚いたことがあります。落ち葉清掃が入ったためであることが後日分かりました。当時勤務されていた自然系学芸員さんに相談すると、くるみを拾って清掃されない場所(野草園エリア)に移してはどうでしょうか、と知恵を出して下さいました。それがくるみ拾いのスタートだったのです。毎朝、清掃が始まる前に大急ぎで拾い集め、野草園エリアに運び込むのが日課となりました(野草園をお手入れされている皆様には快くご承諾いただき感謝しております)。

清掃作業の方たちも、次第に私たちの行動の意味を理解してくださり、大変な中を、くるみに気がついた時はよけてくれるなど配慮下さるようになりました。とはいえ、やはり事前のくるみ拾いなしでは殆どが廃棄されてしまうでしょう。くるみをより分ける手作業は、市が発注した時間内ではとても無理だと思います。

園内に野生動物が生息していることを分かっているのですから、発注者(市)はもう少し配慮や工夫があっても良いのではないかと私は思います。くるみの木の下だけは手作業で行う、そのために少しボランティアの手をかりる、など、柔軟な対応があれば良いのに・・・。

☆子育てシーズン☆

エゾリスは子育てのシーズンに入っています。この時期、お庭や近所にリスの巣がある方にぜひともお願いしたいことをまとめました。このページをご覧になる方は十分心得ていらっしゃる方ばかりと思いますが、念のため復習と思ってお付き合い下さい。

1.【最も大事】
巣の中を覗いたり、巣周辺の枝を払ったりしないようにお願いします。巣が静まっている時や、母リスが外出中のときでも絶対にダメです!

2.巣が近くにあるように思っても、母リスを追跡しないで下さい!

3.引越し先や食料を求めて行動範囲が広がります。道路横断、駐車車両の周りもご注意下さい!リスは車が危険なものと認識していないようです。

普段はおっとりしているリスでも子育て中は別人(別リス)とお考え下さい。大変神経質になっています。巣を覗かれると、子育てを放棄してしまったり、最悪の場合自ら子供を殺してしまったりすることが報告されています(残念ながらめずらしいことではないのです)。そして巣の入り口は周りから見えにくいことがとても大切です。

とにかく、近づかないことです。巣が近くにあることが分かっても、知らん振りが一番です。そのほうが、子育てが成功する確立もぐんと上がるのです。どうか巣立ちまで、遠くから、暖かく応援をお願いします。

☆次回は、持ち去りとえさやりの関連性についてです☆

posted by 管理人 at 15:44| 森中 来美

2018年02月20日

******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ****** 何はともあれ、クルミ、クルミ その15:くるみ拾いのきっかけ〜@持ち去り問題

前回、園内の主要なくるみを拾って計数していることをお話しました。ちょっぴり大変ではありますが、くるみの状態、収量の目安となるデータが取れてなかなかの達成感です。しかし、元はといえば計数目的でくるみ拾いを始めたわけではなかったのです。

くるみ拾いのきっかけ、それは【くるみの確保】でした。記念館のくるみがヒトの行動によりどんどん失われていくのに危機感を持ったためです。何もしないでおくと、りすたちや他の野生動物が食料に困ると予測できました。そのため、さし当たって個人でできることとして、くるみを拾って確保しておこうという考えに至りました。80n

(この看板を貼ったカゴにくるみを拾う。ご苦労様と声をかけてくださる方、横目で足早に通り過ぎる方、遊びがてら2、3個拾ってくれる子供、そこまでしなくても良いんじゃないのとおっしゃる方など、反応は様々。)

野生動物のために個人が公園でくるみを拾う、という行為には賛否両論あると思います。私自身もこの方法が最良とは思っていません。しかし記念館では国指定の文化財を目指していることで事情が難しくなっています。これらの問題をテーブルに広げ皆さんで整理検討することが必要と思い、3回シリーズで書かせていただくことにしました。メニューは以下の通りです。

@持ち去り問題
A芝生清掃による廃棄問題

B持ち去りとえさやりの関連性

まず、くるみが失われていく理由からお話を始めます。今回は市民や観光客による【持ち去り】についてです。くるみは店頭で結構良いお値段がしますし、近年健康効果が再評価され持ち去りに拍車がかかっています。

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(台風で落ちた洋ぐるみを2つの袋いっぱいに拾う女性。くるみがないと園内のリスが困ることを説明しても、あらごめんなさい、とだけ言って満足するまで拾い続けた。)

りすたちも、一生懸命くるみを確保しています。でも、ヒトのように大きな袋に詰めて運ぶなんてことはできません(エゾリスに頬袋はありません)。スピードでは到底太刀打ちできず、ヒトによる持ち去りの破壊力は想像以上に凄まじいものです。

2013年、度重なる持ち去りを見かねた心ある市民が市に通報し、園内に持ち去り禁止の看板が掲示されました。当時伊達市には自然担当の学芸員さんが勤務しており、迅速な対応だったと聞いております。

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(2013年に掲示されたもの。これとセットで持ち去りが与える影響を分かりやすくイラストで示したものが貼られた。)

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(学芸員さん退職後、従前の看板が劣化したため市担当部署に刷新を願い出たところ、自前のものをあくまでも試験的に、という条件で貼らせてもらったもの。2015年の1シーズンのみ掲示。)

しかし、2016年には園内全体国指定文化財を目指すために注意書きの類は貼らない方針となりました。担当部署に掲示の継続を願い出ましたが力及ばず、それ以来、持ち去りに関する掲示は園内にありません。

注意書きが貼ってあれば、それをきっかけに持ち去り人に対して声もかけやすいのです。一方、それがない状態で同じことをすると逆切れされるのがオチです。持ち去りは個人のモラルの問題といわれればそれまでですが、だからといって放っておけば無法状態です。周りの人がやっていれば、当然自分もと考えたくなるでしょう。

数年前、小学校の「生活」の授業で、子供たちが園内の栗をいっぱい拾っていったことがあります。子供はとにかく拾うのが大好きですから気持ちは分かります。しかしこの時こそ、自然の恵みを利用する野生動物がいるということを教えて、根こそぎの持ち去りはいけないんだよ、と伝える良いチャンスではないでしょうか。こういう教育がなされていなくて、大人になってからモラルを語るのにも無理があるというものです。

それにしてもくるみの持ち去りを防ぐ何か良い方法は無いものでしょうか。皆さんはどのようにお考えですか。ご意見をお待ちしております。

☆次回はA芝生清掃によるくるみ廃棄問題です☆

posted by 管理人 at 17:24| 森中 来美

2018年01月07日

******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ****** 何はともあれ、クルミ、クルミ その14:いったいいくつ実る?くるみの落果数 in 2017

1本のくるみから、どれくらいの実が収穫できるのでしょうか?

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(6月ごろ。くるみの赤ちゃんがたくさん。)
2015年から園内の主要なくるみの木の落果数を大雑把にカウントしておりましたが、2017年は作業にも慣れ、なかなか良い記録が取れたのではないかと思っております。以下に集計表を掲載しますのでご覧下さい。

7401(落果数集計2017)7501(記念館くるみ地図)

(計数したくるみの場所をA〜Eで示しました。)
計数の方法は1日2〜3回、落果したくるみをひたすら数えながらカゴに拾う、というシンプル極まりないものです。昨年までは帰りの車で数をメモしていましたが、だんだん覚えられなくなり(笑)、今年はボイスメモなる優秀な助っ人を採用しました。USBメモリくらいの大きさながらボタン一つで録音できます。これで、あれ、幾つだったっけ??に陥ることなく正確なデータが残せるようになりました。あとは道行く人のいぶかしげな視線を跳ね除け?貧弱な体力を振り絞っての地道な作業です(300個で重さ10キロ超えだと思います)。

拾ったくるみは、園内の別の場所に移動させるので、新たに落果してくる実と混同することはありません(このあたりのことは次回以降、計数以外の理由も含めて詳しくお話したいと思います。)キャッチ&リリースですから、どうかご安心下さい。ただし、私がいない間にヒトにより持ち去られたり、りすたち、カラス、ネズミ等が食べたり運んだものはカウントできないので、上記の表プラスαはあります。

2017年のくるみは全般的になかなかの豊作でした。しかし台風18号(9月18日)の影響で、本来の落果シーズンを待たずして実を落としてしまった木もあります。例えば、洋ぐるみは毎年10月10日ごろに落果ピークを迎えます。台風の時点で完熟まで到達していないと推測できましたが、それでもりすたちが食べていたようなのでカウントすることにしました。落果数としては、実が大きいだけに少なめですが、これは例年のことです。

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(燦燦と光を浴びる洋ぐるみ。8月26日撮影。)

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(リスが食べた直後の未熟な洋ぐるみの殻。仁の部分は痩せてフニャフニャでした。9月8日撮影。)

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(完熟するとこうなるはずだった。)

また、池の横のくるみも例年10月初旬に落果シーズンを迎えますが、以前にお伝えしたように台風で真っ二つに折れてしまいました。豊作ゆえに重みで折れやすかったのかもしれません。この木は大変良質なヒメぐるみでした。
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(台風後に貼られた看板と折れたヒメグルミ。)
集計の結果、一番収量があるのは、やはりアークス搬入口近くの大木でした。他の木の倍以上の落果数です。前回背比べした通り、園内のオニぐるみの中で最も立派なサイズの実ですから、間違いなくナンバーワンです。台風の前にも順調に落果していたので、台風後に一気に落ちた分も質は問題なさそうです。

2番手はトイレの横。2年前の台風で3兄弟のうち2本が折れたり伐採されたりで1本になりましたが、頑張ってくれました。

今年の良いニュースは、3年ぶりに復活してくれた木があったことです。迎賓館裏の100年の栗の近くにあるくるみは、2014年以降ほとんど落果がなく、もう結実が見込めないのかと思っておりました。しかし17年の成績はなかなかのものです。来年も期待したいところ。

それにしても台風は丁度クルミのシーズンにやってくるので、毎年ハラハラしています。自然相手なのでどうしようもありませんが、くるみの本数を増やすことにより、落果時期がずれてリスクケアができると思います。もちろん、根本的な解決は温暖化ストップなのでしょうが・・・

☆次回は、くるみの計数を始めたきっかけをお話します。皆さんに知っていただきたい大事な内容です。☆

posted by 管理人 at 22:37| 森中 来美

2017年11月19日

******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ******               何はともあれ、クルミ、クルミ その13:記念館くるみの背比べ

それでは、3回にわたってご紹介したくるみの種類のおさらいです。

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(比較用に、緑の皮を半分残したままにして撮影しました。肉詰めピーマンではありません^^;)

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(おにぐるみの拡大)

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(ひめぐるみの拡大)

今年のサンプルを並べて比較してみました。

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(緑の皮がついた状態。洋くるみは格段に重たいですね。)

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(皮を剥いた状態。それぞれ大きさ、重さ、形に個性があります。)

どのくるみの木も個性があって、りすたちにとってはどれも大切です。りすを大事にするなら、まずは木を大切にしなくてはなりません。そして木を大切にすることは森を大切にすることに繋がります。もっと広がれば、環境が大切ということになってきます。

よく「動物を守る」とか、「保護する」という言い方をしますが、私は正直それがあまり好きではありません。なぜなら、本来動物たちは、何も私たちが守らなくても立派にやってゆけるからです。それをできなくしているのは、まぎれもなく私たちヒトの行動です。ヒトの行動の大部分が、動物たちの生息する環境を圧迫し続けているのです。

私たちは地球上に最も後発でやってきたのですから、もっと謙虚であっても良いと思います。最低限、今ある自然をこれ以上壊さないようにする、そしてある程度先住の動物たちに譲る、という考えも必要ではないでしょうか。

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(記念館で色づいた落ち葉とリスを撮れるのは数日。落ち葉はすぐに清掃されてしまい、地面は硬くなる。)


☆餌やり その後☆

11月に入り、記念館敷地内にて数回、ヒマ種やカボ種の放置を確認しております。発見した時はすでに殆ど食べ終わった殻でした。

先日、記念館の近くで菜園をされていらっしゃる方から、どうもリスがカボチャや枝豆など作物を食べてしまっているようだとのお話を伺いました。この被害は、昔はなかったとのことです。

自然では食べることのないカボ種などをリスに与えてしまうと、味を覚えて作物に手を出してしまう可能性は否定できません。また、餌をもらうことでヒトへの警戒心が薄れ、住宅地に入っていきます。餌やりは、このような問題の引き金になりますので要注意です。

☆次回は、いったい幾つ実るの?くるみの収量のお話です。☆

posted by 管理人 at 23:29| 森中 来美
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