記念館のくるみがなくなってしまう2つめの理由は、園内の芝刈りと落ち葉清掃です。これらの作業は例年市が発注し数人のチームで行われます。落ち葉の季節には毎日のように清掃に来られますが、あれだけの面積を決められた時間内に作業しなければならないため、殆どの工程を機械で行っています。
(ブロアーによる落ち葉清掃。かなりのパワーがありクルミも簡単に吹き飛ばされてしまう。)
(ブロアー作業後は、まるで掃除機をかけたようになる。集められた落ち葉は除雪スコップで軽トラに積み上げ堆肥センターへ運ばれる。)
ていねいな作業に頭が下がりますが、いっぽうで芝生に落果したくるみも対策無しでは落ち葉と一緒に廃棄されてしまいます。リス観察初心者のころ、前日まであたり一面に転がっていたくるみが突然あとかたもなくなり驚いたことがあります。落ち葉清掃が入ったためであることが後日分かりました。当時勤務されていた自然系学芸員さんに相談すると、くるみを拾って清掃されない場所(野草園エリア)に移してはどうでしょうか、と知恵を出して下さいました。それがくるみ拾いのスタートだったのです。毎朝、清掃が始まる前に大急ぎで拾い集め、野草園エリアに運び込むのが日課となりました(野草園をお手入れされている皆様には快くご承諾いただき感謝しております)。
清掃作業の方たちも、次第に私たちの行動の意味を理解してくださり、大変な中を、くるみに気がついた時はよけてくれるなど配慮下さるようになりました。とはいえ、やはり事前のくるみ拾いなしでは殆どが廃棄されてしまうでしょう。くるみをより分ける手作業は、市が発注した時間内ではとても無理だと思います。
園内に野生動物が生息していることを分かっているのですから、発注者(市)はもう少し配慮や工夫があっても良いのではないかと私は思います。くるみの木の下だけは手作業で行う、そのために少しボランティアの手をかりる、など、柔軟な対応があれば良いのに・・・。
☆子育てシーズン☆
エゾリスは子育てのシーズンに入っています。この時期、お庭や近所にリスの巣がある方にぜひともお願いしたいことをまとめました。このページをご覧になる方は十分心得ていらっしゃる方ばかりと思いますが、念のため復習と思ってお付き合い下さい。
1.【最も大事】
巣の中を覗いたり、巣周辺の枝を払ったりしないようにお願いします。巣が静まっている時や、母リスが外出中のときでも絶対にダメです!
2.巣が近くにあるように思っても、母リスを追跡しないで下さい!
3.引越し先や食料を求めて行動範囲が広がります。道路横断、駐車車両の周りもご注意下さい!リスは車が危険なものと認識していないようです。
普段はおっとりしているリスでも子育て中は別人(別リス)とお考え下さい。大変神経質になっています。巣を覗かれると、子育てを放棄してしまったり、最悪の場合自ら子供を殺してしまったりすることが報告されています(残念ながらめずらしいことではないのです)。そして巣の入り口は周りから見えにくいことがとても大切です。
とにかく、近づかないことです。巣が近くにあることが分かっても、知らん振りが一番です。そのほうが、子育てが成功する確立もぐんと上がるのです。どうか巣立ちまで、遠くから、暖かく応援をお願いします。
☆次回は、持ち去りとえさやりの関連性についてです☆
2018年04月13日
******記念館えぞりす食堂おしながき 森中来美 ****** 何はともあれ、クルミ、クルミ その16:くるみ拾いのきっかけ〜�A芝生清掃によるくるみ廃棄問題
posted by 管理人 at 15:44| 森中 来美